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私のヨーロッパ日記

2016年4月19日から5月3日までヨーロッパを周遊しました。その日記です。

5/2 ロンドン3日目 ナショナルギャラリー、ロンドン交通博物館

今日の予定は、夜8時の飛行機でアムステルダムへ飛ぶことしか決めていなかった。明日の昼の帰国便の為の前日入り。それ以外は何も決めていない。今回の旅行だが、はっきり言えば行き当たりばったりだった。何せヨーロッパ旅行自体を出発の5日前に決めたのだから。なので準備は到底間に合わず、旅をしながら旅の予定をたてていた。帰国便を除くチェコ以降のホテル、列車、飛行機の予約はこちらに来てからだ。なんとかなった。

朝食をとりながら、地図を広げた。ナショナルギャラリー、ロンドン名物の護衛兵の勤務交代式、そしてロンドン交通博物館へというプランを立てた。空港に前もって行かなければならないことを考えると、大体こんなものだろう。

ナショナルギャラリーは英国を代表する美術館だ。13世紀以降の作品を主に扱っており、その収蔵作品数20000という、またしても規模の大きな美術館だ。これを全部つぶさに見ていたら1日が終わってしまう。なので好きな近代の絵を中心に見て回った。

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「睡蓮の池」(モネ、1899年)

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「ひまわり」 (ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ1888年

第二次世界大戦前までは兵庫県芦屋市にもゴッホの「ひまわり」があったという。残念ながら阪神大空襲で焼けてしまったのだとか。

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「ケイテレ湖」(アクセリ・ガッレン=カッレラ、1905年)

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セザンヌの肖像』(カミーユピサロ、1874年) 後ろのデフォルメ版セザンヌがかわいい

あっという間に時間がたち、勤務交代式の時間。急いでバッキンガム宮殿へ。黒山の人だかりだった。世界各国からの観光客がここに集結しているようだった。勤務交代式自体は、観光客の多い夏は毎日実施、冬は1日おきに実施というところからも見て取れるようにもう本来の役割よりも観光のアトラクションという役割を担っている様だった。中身はと言えば、お馴染みの黒く細長い綿帽子をかぶった赤い軍服の兵士が行進をしたり、ブラスバンド演奏をしたりするもので、自分がロンドンにいるということを確かめるために一度は見ておいたほうがよいかなという程度のものだった。

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この辺りで昨日世話になった友人に連絡する。昨日、日本からのお土産のうち幾つかを渡すのを忘れていたのだ。連絡すると夕方に空港行きのバス停に来てくれることになった。

お昼を簡単に済ませ、街歩き。本当に適当に歩いていたら大英博物館にまたたどりついた。よく考えればアジアの展示が見れていなかったと思いもう一度入場。中国や日本の展示を見て回った。これらの展示物がどのような経路でここにやってきたかを考えながら。

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そして交通博物館へ。ここも長蛇の列だった。さすがイギリス鉄道発祥の地、ファン層が厚いなどと考えたが、よく見たら殆どが親子連れで、大人一人で並んでいるのは僕とあといかにも同好の士と思われる欧米人とアジア人の二人位だった。この博物館、入場券が17ポンドと半端なく高い。2000円以上である。(1年間有効だそうだが多分一年以内にここに来ることはないだろう) 。ただ子供は無料なのでこうやって子供連れが多い。子供連れを優遇し、鉄道が好きなもの好きたちからは多く取っておこうというポリシーなのだろう。

ただ展示物はやはり地下鉄発祥の地イギリスだけあって濃く内容あるものだった。ただ、正直言って少し割が合わない気がした。ロンドンを旅していると、入場料にしても食事にしても割に合わないと思うことが多い。感覚から言って日本の物価の1.5倍くらいだと思う。まあそれでも来てよかったとは思っているが。今度は地方をゆっくり鉄道で巡ってみたい。

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交通博物館ではイギリスの鉄道雑誌のバックナンバーが無料同然でディスカウント販売されていた。大量に買い込む。チケット代の元を取った。

こんなことをしていると夕方。バスの時間が近づいてきた。ベイカーストリートのバス停へ地下鉄で戻ると友人夫婦が二人でやってきてくれた。お土産を手渡し、バスの出発まで時間があったので色々とおしゃべり。

旦那の方に、共通の九州に住む友人と連絡を取っているかと聞いたところ、最近連絡を取ったと言う。なんと書いた小説の校正をしてもらったらしい。新人賞に応募しているのだ。「群像はダメですね。今度は違う文芸雑誌に出そうかと思います」などと落とされているのにも関わらず、上から目線で文芸雑誌を否定する彼の姿は、留学時代と全く同じで、変っていなく、本当に心強かった。大人になんかなっていなかった。

年をとるにつれ現実はその存在感を増し、夢や理想は端へと追いやられるようになる。そして、小賢しい生き方を様々な形で説き勧められ、如何にこの社会でうまくやっていくかを人と競うようになる。ただそんな社会においてもどうしてもそんな生き方ができない人間は一握りいるもので、いつまでたっても理想を追っかけ、大馬鹿野郎と罵られる。そのうちの、本当に幾人かは、いつか天才と崇められるのかもしれないが。私の友人にはそんなどちらかと言えば、小賢しい生き方ができない人間が多い。彼も多分そのうちの一人で、それは変わっていなかった。だからこそイギリスくんだりまで来て仕事をして、小説を書いて「群像はダメですね」などというセリフを吐く。これぞ彼だ。変わっていない。目に力があった。心から応援する。お互い頑張ろう。

予約したバスがなかなかこなかったので別のバスにのりルートン空港へ。そこからアムステルダムへ向かった。明日は昼の便で日本に帰るだけだ。